「おむつ」と「おしめ」…
同じものだと思ってたけど、違いは何!?てか違いってあるの?
子供のころからこういうよくわからない言葉があると、ハッキリさせないと眠れなくなる管理人です(笑)
調べてみた結果、現代では両方とも同じものを指す言葉ではあるのですが、
それぞれの由来を見ていくと、その言葉の歴史から
決定的な違いがあることがわかったんです!
「おむつ」と「おしめ」それぞれの由来
おむつ
赤ちゃん用のおむつで「紙おむつ」とはよく言いますが、
「紙おしめ」とはあまり言いませんね。
この話についてはまた後で詳しく書きますが、
「 おむつ 」と言われるようになった由来には2つの説がありました。思っていたより歴史があってビックリです!
由来① 襁褓(むつき)説
時は平安時代。3才くらいまでの赤ちゃんに着せる肌着などのことを「襁褓(むつき)」と呼んでいて、それに接頭語の「 お 」が付き、最後の「 き 」は省略されていった、という説です。
現代でいうと「 座布団(ざぶとん)」のことを「 おざぶ 」と言ったりするのと似たような変化でしょうか。
由来② 反物1反から6枚作れる説
赤ちゃんのおしっこやうんちを受け止める役割をするものですから、昔は着古した浴衣などをちょうど良い大きさに切って使っていました。
それがちょうど浴衣をバラバラにして切り分けると、体の部分で4つ、左右の袖で1つ、衿(きん)と衽(おくみ)で1つの計6つ作れたことから「おむっつ」→「おむつ」と言われるようになった、という説がありました。
衽(おくみ)は、えりから裾までの細長い布のこと
どちらもそれっぽいというか、説得力のある話ですよね~。
おむつについてはこの2説でした。
次に「 おしめ 」について、いってみましょう!
おしめ
おしめという言葉も、じつは先ほどの「おむつ」のように元の言葉が変化したものなんです。
もとになった言葉は「湿布」と書いて「しめし」と呼ばれていたもので、湿り(しめり)を取るために腰から下に巻いていた布のこと。
その「しめし」に「お」がついて最後の「し」が消えて、という「おむつ」「おざぶ」と同じパターンの変化ですね。
このことからわかるのは、「おしめ」はおむつのように赤ちゃん専用の言葉ではなかったということ。
まめち
「 成人用紙おむつ 」という商品がありますが、上記の話からすると正しくは「 成人用紙おしめ 」ではないのか?ということになりますが、どうして「 おむつ 」を使ったのか?
ネットで調べてみると、
某大手メーカーに電話で問い合わせたという強者がいらっしゃいました!
その方の話によると、おむつは「つつむ」イメージで、おしめは「湿る」イメージなので、それなら「 つつむ 」方がイメージが良いだろうという経緯で「紙おむつ」と呼ぶことが決まったのだそうです。
参考 http://okwave.jp/qa/q644026.html
さいごに
最後に「おむつ」と「おしめ」の違いをまとめておきます。
おむつ- もともとは襁褓(むつき)という赤ちゃん用の肌着のこと。
それに「お」が付き「き」が消えた言葉。 - 一反の布から6枚のおしめが作れたことから。
- 湿布(しめし)に「お」が付き、最後の「し」が消えた。
湿布は湿りを取るため腰から下に巻く布のこと。 - もともとは赤ちゃん専用ではない。
- 「湿る」より「つつむ」のほうがイメージが良さそうだったから。
by 某大手メーカー
最後のは「商品イメージ」というなんとも資本主義的な由来ですが、いまや完全に「紙おむつ」で浸透してしまいましたね。
大人用であろうと「成人用紙『おむつ』」です。
歴史を知れば、おむつは赤ちゃん用のもの(言葉)ですから、
「 少々失礼にあたるのでは? 」と思ってしまいますが、
平安時代の話をされてもね、、、というところでしょう(笑)
それに、「おむつ」というほうがなんとなく「おしめ」より可愛らしい印象がありますし、これからは「おむつ」で統一されていくかもしれませんね!
まめち
最後にちょこっと小ネタですが、
世界の情報を集めているウィキペディアで「 おしめ 」と検索してみて下さい。
なんと!
おしめのページは存在せず、おむつのページが開くんです!
こうなってくると「おしめ」を応援したい気持ちになってしまいますね。
がんばれ!おしめ!!!
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