「 ない 」と「 無い 」この漢字かひらがなでの違い、
わたしがよく混乱してしまうのは
パソコンでこうしてブログとかの文章を書いてる時なんです。
例えば
「 テーブルの上にコップ置いてない~? 」
という質問形式の会話文だとしましょう。
こういう簡単な文章なら、わざわざ考えるまでもなく
感覚的に『ひらがな』だとわかっているのに~
パソコン君は『 無い 』を変換候補に出してきてくれるんです。
あらためて聞かれると・・・
「 え、、、どっちだっけ!?アタヽ(д`ヽ彡ノ´д)ノフタ 」
ってなってしまうパターンのやつです(苦笑)
こんな風にパソコンに混乱させられることのないように、
「ない」「無い」の漢字かひらがなかを、こういう場合はこっち!と
使い分け方をわかりやすく解説してみました。
「ない」と「無い」辞書を引くと
どっちを使うか迷わないように、
まずは国語の文法的にはどうなってるのか見てみましょう。
ネットで私がよく使うgoo辞書からの引用です。
ない(ひらがな)
[助動][なかろ|なく・なかっ|ない|ない|なけれ|○]動詞・助動詞「れる」「られる」「せる」「させる」「たがる」の未然形に付く。
- 動作・作用を打ち消す意を表す。「悪い本は読まない」
「足下(そっか)のやうに言(ものをい)うては論が干(ひ)ない」〈滑・浮世床・初〉- 文末にあり、上昇調のイントネーションを伴って、発問・勧誘を表す。「学校から通知が来ない」「そろそろ出かけない」→ないか →ないで →なかった →なくて →ならない
[補説]
「ない」は室町末期以来主に東日本で使われているが、終止形・連体形以外の用法はきわめて少ない。「ず(ぬ)」に代わって打消しの助動詞として用いられるようになったのは、江戸後期からである。語源については、打消しの助動詞「ぬ」を形容詞化したとみる説、形容詞「なし」、または、東国方言「なふ」の音変化説など諸説がある。「ない」がサ変動詞に付くときは、「しない(じない)」の形をとる。また動詞のうち「ある」には付かない。2は、話し言葉に用いられるが、終止形用法に限られ、ほとんど打消しの意が失われているところから、終助詞として扱うこともある。
無い(漢字)
[形][文]な・し[ク]
- 物事が存在しない。「あやしい節は―・い」「読書に飽きることは―・い」
- 持っていない。「金が―・い」「子供が―・い」「信用が―・い」「品が―・い」「魅力が―・い」
- 時間・数量などが、その表示された数に達していない。「開演まで五分も―・い」「海岸まで一〇〇メートルと―・い」
- 気持ちをもたない。心がはっきりしていない。「正体―・く酔っている」「まるでやる気が―・い」
- 経験していない。「見たことが―・い」
- 同じ物が二つと存在しない。類がない。「またと―・い珍品」
- (亡い)すでに死んで、この世にいない。「母の―・い子」「私は―・い者と考えてください」
- 留守である。不在である。
「老いらくの来むと知りせば門さして―・しと答へて逢はざらましを」〈古今・雑上〉
- 形容詞型・形容動詞型活用の語の連用形に付いて、打消しの意を表す。「あの映画はおもしろく―・い」「そんな話は聞きたく―・い」「後悔なんて君らしくも―・い」「人が言うほどきれいで―・い」「申し出は受け入れられそうに―・い」「見た目ほど忙しいようでは―・い」
- (「…ないではない」「…ないこともない」などの形で)すっかり否定しきらないで、いくらかは認めるさま。「言い分はわからないでも―・い」「条件によっては承知できないことも―・い」
- (「…ではないか」などの形で)確認したり念を押したりする意を表す。「あれほど説明したでは―・いか」「やればできるじゃ―・いか」
- (「…しようではないか」などの形で)勧誘したり催促したりする意を表す。「ともに頑張ろうでは―・いか」「やってみせようじゃ―・いか」
- (「…のではない」などの形で)否定・禁止の意を表す。「人をからかうものでは―・い」「頭で覚えるんじゃ―・い、からだで覚えるんだ」
- (「…ともなく」などの形で)はっきりしないままそれが行われるさま。「聞くとも―・く話を聞く」「降るとも―・く降り続く雨」
- (「お…でない」などの形で)禁止の意を表す。「調子に乗っておふざけで―・い」
- 名詞に付いて、否定の意を含む形容詞をつくる。「こころ―・い」「違い―・い」「面目(めんぼく)―・い」
[派生]なげ[形動]なさ[名]
「 ない 」と「 無い 」を辞書で引いてみました。
ながながと書かれていますが、超カンタンに言っちゃうと、
「 無い 」は、在るか無いかの「無い」ということ。
と考えるとわかりやすいと思います。
(厳密にはもっと複雑だと思いますけど(汗)
では、はじめに出した例文
「 テーブルの上にコップ置いてない~? 」はどっちでしょう。
置いて「ない」?はどっち?
わたしと嫁の台所での会話(仮)
嫁:無いで~
私:ほんとに置いてない?
嫁:無い~
この会話の場合、
【 私 】は自分がさっき「 置いた 」という行動に対する否定形として使っているので ひらがなの「 ない 」が使われていて、
【 嫁 】はコップが在るのか無いのかという「 コップの存在 」に対する否定なので 漢字の「 無い 」が使われています。
こう分析してみると、
私が言ってることと嫁の返事にはすれ違いがあるように思いますよね。
私が言った言葉は「置いた」か「置いてない」かなんだけど、
知りたいのは『 そこにコップが在るのか無いのか? 』ですから、
この場合の答え方はこれでいいわけです。
ないと無いの漢字ひらがな使い分け:まとめ
さぁ!これでパソコン君にあらためて問いただされた時に
「 こっち! 」
と言えるイメージがつかめたでしょうか。
- モノや出来事などの「在る」「無い」の「無い」が漢字。
- 行動や姿形の否定をあらわす時の「 ない 」がひらがな。
これでもう次からは迷わ「 ない 」ゾ!と∠( ゚д゚)/
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